鳴子・こけしを訪ねて

東北、宮城県の鳴子に旅してきました。
こけし好きな妻の希望により出かけた鳴子でしたが
出かけてみたら、自分がすっかり魅了されてしまいました。
鳴子は古くからの温泉地。
古き良き昭和の雰囲気がまだまだ色濃く残っていて
ツッコミどころ満載の町並み。

ちなみに、こけしはもともと子どもの玩具として考案されたもので
いまでいう、ぬいぐるみとかそんな感じだったそう。
こけしをタオルでくるんで大事そうに抱える子どもの絵なんかがあったのですが
かつては、こうやって子どもたちはこけしを愛でていたらしい。
わかりやすさが必ずしもいいものではないなーと感じることが多い中で
そうやって、想像力を働かせながら遊ぶという手段がとてもいいなと感じた。
玩具としてのこけしは、観光地のお土産としてその地位を確立していき
地方ごとにさまざまな様式のこけしがあるそうだ。
道すがら偶然見つけて
実際にこけしをつくる工人の工房を見せてもらえる機会に恵まれたんだが
その工人さんが、これまたとても潔い人だった。
84歳で、まだまだ現役。この道60年の大ベテラン。
こけしの作り方や歴史について、自分たちのようなふらりと訪ねてきた旅人にも
とても丁寧に親切に説明しながら、実演してくださった。
柳宗理さんからたいそう気に入られ
それ以来、ずっと柳さんから注文を受け、オリジナルのこけしを作り続けているそうだが
受け継ごうとしたものの、結局誰にも受け継ぐことなく、自ら作り続けているとのこと。
「わたしがいなくなったら、まあ、だれかがやるでしょう」との言。
あくまでものづくりにこだわり続ける工人の意気に、ちょっとドキッとした。
しかも、目が生き生きしてはる。
ほんまに好きなことを一本見据えてやってはる。

鳴子こけしにも、工人ごとの表現や技法のニュアンスの微妙な違いで
さらに細分化された流派があるそうだ。
地域性の違いだけでなく、もっと細かい単位での集落、
あるいは家ごとの違いの分だけの表現の形があるということだろう。
自分が敬愛している音楽学者である小泉文夫氏の著作にも
そういえば同じようなことが書いていたのを思い出した。
一様にカテゴライズできず、多様性にあふれており
なおかつその背後でおおきな影響をもたらしている地域性こそが
日本の文化なのではないかと考えている。
そういうことを、肌身で感じることができたようにおもう。
世の中が、シンプルで、簡単でわかりやすいものが重宝される流れの中で
こういう意味での多様性や、微妙なニュアンスの違いについて
もっと積極的に意識していかないといけないな、と感じたのでした。
あと、作り手の顔が見える、というのもいいなと思った。
それは実際に会ったという意味だけではなく
対話をつうじて、知る、ということの重みをもっと意識したいと思ったのでした。
日常的にwebを使えるようになり、これだけ便利になると
つい気軽なツールであるwebに頼ってしまい
それで事を済ませようとしがちで、失敗することもあるのだが
やはり、あらゆるコミュニケーションの原点は、顔を合わせて対話するということだろうか。
そこから始めるかんじ。
そこにもうちょっと拘りをもって、やっていこうかなと
そんなことを考えた、こけしの旅。

もっともっと、日本のいろんな地域のことを知りたい。

独特な東北訛りに、あったかさを感じたのも大きかったのか
今回訪ねた場所の人々は、みんないい人ばかりでした。
お店の軒先で、コーヒーを出してくれておしゃべりしたり
工人さん自らがクルマで近くの湖に案内してくれたり
いい意味での「おせっかい」が、とても心地よかったです。
京都に帰ったら、自分もそうしようとおもいました。
ずいぶんと、心がほぐれたようにおもいます。
気分をいれかえて、またあたらしい日々を。。



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by satton07 | 2014-07-24 00:37 | たび


どもー。


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